久しぶりの更新となります。
今年も横須賀市文化会館にて、市民文化祭・市民展が10月10日(金)―19日(日)の期間で開催されました。
我が衣笠洋画研究所の在籍生6名、出身者1名が参加しました。
まず弱冠18歳にてTOP賞を受賞した松隈くん、おめでとう!!!

15号のキャンバス5枚を構成した作品です。
どれにも青いプラスチック製のカゴが登場しています。
タイトルはシンプルに『私』。
私ってどんな存在なんだろう?と考えさせる作品です。
時にはシュールに中空を彷徨い、時には犬に変化(へんげ)して、はたまた空(くう)になるかと思えば、久里浜港にまで出張したりします。そして鏡に写った【私】は、実は左右反転の虚像だったりします。
しっとり丁寧な描写が冴えわたる優品となりました。
次なる展開が非常に楽しみですね☆
次は、出身者でもあり、主体美術協会会員さんでもある井上雅仁さん。
生涯学習財団賞、おめでとうございます!!!

『潮騒』と題された海岸は三浦半島の相模湾側にある黒崎の鼻という場所だそうです。
かなり上から、俯瞰で見下ろしています。実際このように見えるのでしょうか?
いずれにしてもダイナミックでザッパ~んという音も聞こえてきそうです。
迫力満点の執念の描写となりましたね。
お見事です☆
愛犬も右上に位置していて、井上さんの『愛するものしか描かない!』という姿勢が貫かれています。
次は高校2年生の林さん。
全体3位となる文化協会賞おめでとう!!!

F30号とそれほど大きくありませんが、とても充実した描写です。
お客さんが全部降りてしまった終点近くのバス内でしょうか。
社内に誰一人いません。
実はタイトルが間違っています。
『浄楽寺にて』ではなく、『浄楽寺へ』ですね。
ここでのテーマは【光】です。
右側の車窓から注がれる太陽光線。
そしてフロントガラスの向こうに見える彼岸を想起させるボワッとした光の世界。
外的な光と内的な光が掛け合わされて、光の本質を考えさせる絶妙な作品となりました。
元々彼女は描写力抜群な能力を持ち、しっかり目標を持って取り組める気概もあります。
あなたの未来も光に満ちています☆
次の出品者は長島泰子さん。
F6号を3枚連ねた『ミツバツツジ』。

時間は右から左に流れます。
光を受けて輝かしい蕾が満開の花を咲かせて、それが枯れても青々としたキレイな葉っぱが生き生きと命を繋いで行きます。
真面目なタッチが心を打ちますね。
描きたい気持ち、最初からこうして繋げて発表したかったとのことです。
最後まで描き上げる根性・根気に感動します。
見応えがありました☆
そして浜村さん。
タイトルは『親友のフラワーアレンジメント』

10号と会場では小さめに見えましたが、入ってすぐ目につく場所に飾ってあって、とても目を引きました。
こうしたコンクール展では浜村さんの絵のような【飾る絵】と、他の絵を圧倒しようとする【戦う絵】がせめぎ合いますが、浜村さんの絵のような、しっとりとした佳品はなかなか受賞にたどり着くことができない傾向にあります。
でも、少しルソーを思わせるような丁寧な描写にとても魅力があり、花びら一枚一枚、そして葉っぱも多様に一枚一枚、手を抜かずに描き込んで素晴らしいと思います!
全部バラバラな花、植物、というより、全体で一つの生命体を思わせますね。
ウネウネしていて、とても生命力があります!
次に紹介しますは加藤さんです。
『衛門と薔薇』と表記されていますが、もしかしたら普通に『守衛門』かもしれません。

横須賀駅前のヴェルニー公園を描いています。
季節は5月頃でしょうか。
バラ満開で綺麗に咲き誇っています。
軍港でもあるので向こうに戦艦が走っています。
左に見えるのは、最近?通行料が無料になった山中道路です。ここから横横道路にアクセスして、15分ほどで首都高に繋がります。
アクリル絵の具でカラッと描き上げられて、タッチも軽快で気持ち良い作品です。
見たままを描くのではなく、かなり構成的に描く方です。
アクリルは乾燥が早いので、ちょっと違うな、と思ったらすぐガラッと絵を変えていきます。
そうした『良い絵にするために躊躇しない姿勢』には頭が下がります。
とても素敵な絵でしたね☆
最後に紹介するのはまだ学生でもある永嶋さん。
『友人とピーター・パン症候群の私』です。

ピーター・パン症候群とは【大人の年齢でいながら大人になっていない、大人になりきれない男性】。
永嶋さんは女性ですが、自らをそう呼んでいます。
手を引いて大人の知識の森に連れ出そうとするは親友の女の子。
仲はとても良さそうですね。実際彼女はその友達にいつも感謝しています。
感謝出来る、ということはもう大人のメンタリティーをちゃんと持っている、持とうとしている証拠です。
ゆっくりでいいので、成長をやめないで下さい。
この絵はマグリットの絵をベースにしていますが、よりコミックアート風味にしています。
知識の森に描かれた文言はけっこう生真面目ですね。
素直なことはとても良いことですが、少し捻くれても良いのかもしれません☆
あまり自分を型にはめようとせず、のびのびと主張していって下さい!
ということで、うちの教室勢は7名参加。
市民展にたくさん送り込んで貢献しているなーと胸を張っている今日この頃であります。
ちなみに12月2日から7日まで、同じ横須賀市文化会館で【受賞記念展】があります。
ここでは、上位3名の作品が再登板しますので、今回見逃した方は是非、足をお運び下さい!!!
