今年で79回目、という伝統ある横須賀美術協会=YBの公募展が6月上旬にありました。
当研究所に関連のある方の作品を紹介致します。
まず元YB会長にして白日会会員の沼田敏先生。
何気ない風景。さり気ない光景。どこか懐かしい景色。
決して背伸びしない、ごくごく普通の大切さを教えてくれる貴重な世界観。
じわじわ味わいが深まります。
雑草のリズムと雲のリズムがリンクして、心地よい形の響き合いが素敵です☆
次は原さんです。
この度は、横須賀美術館賞おめでとうございます!!!
原さんは『再生』をテーマに描き続けて来たように思いますが、今回もその流れでしょう。輪廻を繰り返したその先の世界には、生きとし生けるものを尊ぶ希望の世界があるようです。
つぶらな瞳が印象的な無垢な子供の顔を中心に、一見数多くのモチーフが展開しているように見えますが、無駄が一切なく、細部が見事に全体に奉仕している関係性はお見事と言うしかないです。
原さん、渾身の一作。
一つの到達点だと思います。
受賞、本当におめでとうございます。
次なるは、橋本まちこさん。 いつもいろいろとお世話になっております。
白い衣装をまとった女性の隣に樹木のような、人のような、陽炎のようなものが対置されています。
なんだか謎めいていますね。
タイトルも絵の内容を説明するものではなく、結局抽象的であり、神秘的な世界でもあります。
次は井上さん。最近は主体展にも出されて東京圏でもご活躍です。
同一人物を少し視点を変えて見た肖像画です。取材した時期も一年間の経過があると思われますが、強いて言えば右側の方が若干少女を感じさせます。というか、井上さんは積極的に描き分けようとされたのだと思います。
背景と髪飾りはどれも椿で、様々な品種を描いているようです。
責任感の強い井上さんの性格をも伺い知れて充実した一作となりました☆
最後に色の泉でお世話になっている加山さん。
お孫さんでしょうか、きっとお気に入りの洋服なのでしょう、シンデレラとかぼちゃの馬車がプリントされています。
構成的で高度なことをやっていながら平穏を感じさせる手腕が素晴らしいと思います☆
非常に達者ですね🎵
ということで、いろいろ勉強になった鑑賞となりました。
また来年も楽しみにしております!