12月21日から26日まで、鎌倉は小町通りのアイザ鎌倉にて、湘南美術アカデミーさん主催によるクリスマス展が開催されました。
それに参加させていただく形で、我々衣笠洋画研究所関係者4人も出品致しました。
まずは染色のツクダトモエさん。
ギャラリーのショーウインドウに飾られたタペストリーは、今回のテーマに合わせて作成されたもの。
偉いですね。
普通クリスマスツリーは金銀パールプレゼントに赤や緑の補色使い放題と、派手にやろうとするものですが、ここはあえてシックにまとめています。
隣の小品『聖母マリアと幼子キリスト』もあいまって、外のベンチで休んでいるカップルも思わずうっとり見入ってました☆
中に入って飾られていたのが、猫ちゃんの5枚。
いろいろな模様の猫がミルクを飲んでいます。
染色作品は、デザインが完璧に決まってないと仕上げられません。
色も形もよく計算されています。
そして猫ちゃんの表情がまるで仏さまのような柔和なお顔をされています。
有り難いですね・・・。
次は、ガラスの片岡操さん。
高級な力作が並んでいます。
今の片岡さんを代表するような、円熟味を感じさせる逸品が20点ほど並んでいました。
今回13名による展観でしたが、グループ展の品格もアップしていました。
(壁掛け作品は井出章先生の作品。青がカラヤンで、赤がマリア・カラスでした。井出先生は自動車のマツダにお勤めだった方で、かの有名な前田育男さんも同僚だったとのこと。年齢的には前田氏よりも上でらっしゃるのでしょうか、「イクオちゃん」「イクオちゃん」と話されていたので、凄い方なのです☆)
斜向いの壁は、片岡さんと私=田所のコーナーとなりました。
(アマビエと虎の置物は湘南美術アカデミーの三木先生の作品ですが、ガラス作品は片岡さんのものです。)
壁の3枚が私の絵画となります。
クリスマスと全く関係無く、皆さんに申し訳ないことをしたな、と後悔もしましたが、仏教徒である私が無理にクリスマスの絵を描いても、クリスチャンの方々に失礼だな、とも思い、寺院シリーズから中国は太原にあるお寺=玄中寺の風景画を出展致しました。
インドやネパール、そしてタイの寺院とは異なり、さすがに日本の寺院に似ています。
でも、細かいところで異なるのが非常に面白いところです。
あと、これら3枚を見ることで、玄中寺が如何に山深い所にあるかを分かっていただけるかと思います。
11月の季節感も出ていると思います。
最後に抽象絵画の細矢恵美子さん。
細矢さんはクリスチャンの方で、来年銀座のキリスト教系の画廊でグループ展に参加される予定です。
何も信仰者が神仏をそのまま描かなければいけないことは無いわけであって、むしろこうした内面を赤裸々に吐露する絵が今回の企画展に奥深さを与えていました。
かつて和田稠先生という方がいまして、お寺に牧師さんをお呼びしたり、ご自身も教会でお話をされる先生でいましたが、そんな時にでも念仏を唱えてらっしゃいました。
やはり本筋は【自らを問うこと】にあり、それはどの宗教でも同じことだと思います。
細矢さんの作品で、今回の企画も本当のクリスマスの意味を考えさせてくれるものになったと密かに私は嬉しく思いました。
来場者はコロナの関係もまだまだあって少なかったかもしれませんが、観にいらした方々は、そこはかとなく、【この日】の意味を感じられたかと思う次第でございます。
有難うございました☆