合格おめでとう!


年度も変わってしまいましたが、2021年度の美大合格者を紹介します。

まずは女子美ビジュアルデザイン科合格のM.A.さん。
デッサン力も、色彩構成力もあって、その次の勉強、つまり作家研究も旺盛にがんばっていました。

 ↑の作品は現代日本デザイン界の思想的リーダーとも言える原研哉氏の【むすび】のシリーズより想を得て、『LIFE』というイメージでオリジナル作品を描きました。
中に胎児がいます。
 A.さんは、センスの良さと頭の良さを持っていますが、自信が付いていかない面がありました。
確かに自信って、なかなか付くものではありません。
コツコツ積み上げていく中でやっと獲得出来るものです。
焦らず、じっくり人生歩んで行きましょう☆

 次は武蔵野美大工芸工業デザイン合格のK.K.さん。
彼女は9月から本格的に美大受験の勉強に入りました。
それまで推薦での普通大を目指していたのですが、本当に自分のやりたい事は何か?と自問自答して、思い切って方向転換したそうです。

↑・・・写真は展示会のものであまり良く写ってませんが、木炭紙大画用紙にのびのびと描きました。
もともと学科はやっていたので、教室で模擬試験を受けてもらったところ、国語=84点、英語=70点を出して、このまま傾向と対策を絞っていけば十分合格圏内に行けるな、と思い、指導を綿密に行いました。
デッサン力のテコ入れのためにも、彼女のために静物デッサンのデモンストレーションを数回行いました。
理解力がとてもある優秀な生徒さんでした。

 次は、女子美立体デザイン科に推薦合格したS.U.さん。
彼女はいろいろ大学見学に行きながらも、女子美の温かい雰囲気に憧れて同大を選びました。

↑は木炭紙大の石膏デッサン=マルスです。
身体の立体感がよく出ています。
考え方が大人で周囲に気を配ることも出来る優しい子です。
大学に入っても、自分のペースで大いに学んで下さい☆

 次は、女子美短大に推薦合格したA.S.さん。
少しデッサンは嫌いだったかもしてませんが、独自の感覚を持っていて、センスの良い生徒さんでした。

↑は高校で描いたもの。
82.5×82.5cmもある、けっこう大作です。
この絵を見ても、好き嫌いがハッキリしている人、というのがよく分かると思います。
好き嫌いがハッキリしている、ということは、美術をやる上でアドバンテージがあります。
最初から自分の尺度を持って判断出来るからです。
今後嫌なことも課題として立ちはだかるかと思いますが、その時どうするか?
自分なりに仕事のジョイを持って取り組めるようになると良いですね☆

 次は筑波技術大学産業デザイン科に推薦合格したK.M.さん。

↑この絵は東北のコンクールで見事賞を取ったものです☆

小論文がネックでしたね!
ダメ出ししても何度も喰らいつてくるその粘り強さに私も驚いていました。
ガッツがある子です。
大学という存在が要求して来る思考は、普通に高校生活を送っている学生にとってはいきなりハードルが高いものです。
何度も小論文を書いていく中で、社会とはどんなものか? 自分がどのように社会と関わって行けばよいのか? いろいろ勉強して成長しましたね☆
大学に入っても、時間をかけて、集中して行けば何も恐れることはありません。
充実した大学生活を送って下さい!

 最後ですが、横浜美術大学に推薦合格したM.T.さん。
T.さんも8月からの発進で遅めの対策でしたが、頑張りました。

上は、提出作品の一枚。
ゼンタングルに彩色といった手法です。
背景を漆黒に塗ったことが成功しました。
普通モノクロームで密度が出ているものに有彩色をかぶせていくと、テンションが下がることもあるのですが、これは驚くほど良くなりました☆
彼女はコミックアートも手掛けていて、ネット上ではプロとして作品を販売しています。
今後の活躍を見守りたいと思います。

 取り敢えず以上となりますが、こうした作品を今、横須賀市文化会館市民ギャラリーにて展示しております。
4月5日までなので、あまり日にちはありませんが、興味がある方は是非観にいらして下さい。
一般の部も大作・秀作がゴロゴロあり、見応え充分かと思います。

◯第46回・三彩会展  -横須賀市文化会館市民ギャラリー第1室 
                10:00-18:00 最終日=16時まで